ずんばBOOTH

一千年語り継ぐ青春小説（フィクション） ◆主人公の大学生、依利江は、友達の三ツ葉と共に、東北津波被災地を旅する。ありのままの風景を見つめながら、依利江は三ツ葉との大切な「今」を見つけだす。シリーズ最終巻！ ◆２年間でシリーズ累計手売り頒布数５００部を達成した、伝説の青春小説、遂にＢＯＯＴＨ出品！ ◆【あとがきより】 　同じ旅は二度とできない。でも僕たちは違います。僕らはふたりの旅を何度だって体験することができます。付け合せからでもメインディッシュからでも、食後の口直しからでも、どこからつまみ食いしたっていいのです。どこを取っても変わらぬ風景・人々がそこにあるはずなのです。 　ただ、二度目の旅は初めて読んだときと違う味がするかもしれません。苦かったのが甘かったり、辛かったのが酸っぱかったりするでしょう。なぜなら僕らはすでにふたりの思い出を抱いているからです。 　同じシーンでも一読目は被災地の風景を切り取ったルポとして読んでいたのに、次読んだときは二人の青春ドラマに映るかもしれません。そういう意味でいえば、物語もまた二度目はないのでしょう。 　だからこそ、初めて読んだときの印象を大切にしていただければと思います。この物語はあの日であり、今であり、そして幾年後なのです。ふと思い出して、ちょこっと読んでみたら違う感想を抱いた。その違いをかけがえないものとして心に刻んでいただきたいです。 サイズ：Ａ６（文庫本） ページ数：３１６ カバー有（さらさら手触りのマットＰＰ加工で、心地よい読書体験ができます）